2004年12月06日
インターネットの普及がもたらした学習の高速道路と大渋滞
CNET Japan Blog - 梅田望夫・英語で読むITトレンド:インターネットの普及がもたらした学習の高速道路と大渋滞
これはIT(本文中では将棋の例)の話ですが、同じような話が楽器の世界でも起こっているとずっと気になってきました。例えば、仕掛けに関する情報はインターネットで紹介から個人の感想までいろいろ手に入りますし、2chで聞いてみれば、すごい詳しい人からすぐにフォローが入ります。実際、仕掛けに関しては、プロ・アマの差はほとんどなくなってきていますし、むしろ別に仕事を持っていて、収入的に有利なアマチュアは豪華な楽器等を入手しやすいという現実もあります。また、インターネット以前にもCDの普及も音楽に対する影響は絶大で、音色の向上と均質化には相当に貢献していると考えられます。音色の向上には、良い音を聞くのが不可欠ですが、CDのおかげで比較的良い音で、世界中のクラリネット奏者の音を確認することができます。また、CDの出版コストの低下は古い録音の流通も促しているので、LP時代よりもさらに新旧の情報が手に入りやすくなっています(LP時代は昔の録音は手に入れやすくはなかった。)。それにより、クラリネットにおけるローカリティ・国民性が破壊されているし、皆が似通った音になってきています。プロ・アマ含めてあきらかに(上記記事の将棋と同じように)実力の底上げがなされています。例えば、マウスピースにしても昔(15年程度前)は、(田舎だと)B40なんか使っていると周りに使っている人が少なくて、何となく暗めで目立ったりとかしましたが、今は皆使っていて、似たような音出してるし。音楽の場合は、ITとは違って、センスや才能がよりはっきり出るので、「その上での差は何?」という問いには明確な答えがあるのだろうけど、知識や経験でアドバンテージがもてないので自分のような中年には厳しくなってきます・・・・。
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2001年04月14日
日本におけるフレンチスタイルの導入について
昔の日本のフレンチスタイルの輸入の仕方は不自然なところがあったと思います。ランスロの弟子が比較的多かったせいか、フランス式=ランスロっぽいスタイル、というイメージが昔はありました。なんか音がイマイチだよなあ、とか思っても、えらい先生が言うんだからなあ、とか、私以外でもそう思っていた人が多かったのではないでしょうか?それはベーム式よりもエーラー式のほうが音が良いのだという、偏見を生んだ一つの原因だと思っています。(まあ、一部あってるような気もしますが、でもベーム式にはベーム式の美しさがあって、システムの比較はあまり意味がないと思っています。)
ランスロは偉大なプレーヤーですが、フランスを代表する人か?というと、結構特殊なんではないかと思います。高音域に独特の癖があり、ビブラートも何か変です(昔、ちりめんビブラートと呼んでいた)。ところがランスロより一世代前のカユザックの録音を聞いてみると、音が多少違います。音は若干太いです。フランスの音は細くて繊細であるというのは、必ずしもあてはまらない。また、ランスロより一世代前のペリエの録音が残されてます(ふるーい)が、カユザックよりはランスロに近いですが、高音域に癖はなく、ビブラートもほとんど使いません。(もちろんドプリュも全然違います。)ランスロは少し過大評価されていた(過去形)と、私は思います。その理由は、LP録音が出始める時期とぴったりあって登場し、ランパルのようなスターと一緒になって仕事したんで、目立ってしまったのではないでしょうか?フランスにはカユザックような人もいたのだということは、忘れてはいけないと思います(まあ、カユザックは20世紀フランスの最大のプレーヤーの一人だから当然と言えば当然だけど)。
今、ランスロのような音で吹きたいって人はほとんどいないと思います。もう、世界のクラリネットのスタイルは変わってしまいました。日本の今のプレーヤーはすっかりインターナショナルになって昔のようなことは本当になくなりました。(でも、ランスロもうまいけど・・・この辺はプレーヤー紹介にて。)
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エーラー式・ベーム式について
一般的にエーラー式はベーム式に比較して音が良いと言われることが多いです。また、ウィーンフィルのクラリネットは伝統的に音が美しいと言われますし、確かにそうだと思います。しかし、最近はあまり関係なくなっているように思います。その理由は、国際化です。双方のシステムは変わっていませんが、音は明らかに双方歩み寄ってきています。例えば、昔のドレクリュースとかランスロのような、ばりばりのフレンチサウンドというのは死滅してしまいました。イギリスももうブライマーのような人はいません。今、エーラー式とベーム式をブラインドテストして完全に聞き分けるのはかなり難しくなってきていると思います。
また、最近はライスター以来エーラー式で才能のある人があまり出ていないような気がします。これは、単純に人口の違いかもしれません。最近は、圧倒的に、ベーム式が多いでしょうから(これは私が知らないだけかも)。
ウィーンフィルのクラリネットは、シュミードルから変化があらわれてきました。シュミードル自体はとてもすぐれた奏者と思いますが、いわゆるそれまでのウィーンフィルの伝統とはちょっと違っているように思います(また個人的にはソロで良い演奏を残していないように思えるのが不満です。)。他にウィーンフィルの伝統を受け継ぐ人が出てくれれば良かったのですが、どうもそうでないようで。今のウィーンフィルのクラリネットはそれほどめだった特徴もないように思います。
では最近私が美しい音だと思っているのは
人であげると、シフリンとヘプリッヒをあげます。でも、シフリンは最近の録音を知らないので、今は不明(と思ったら、 CDがグラモフォンから出た:1999年5月。健在だった。)。一般論でいうと、今一番期待できるのは、古楽器かもしれません。クラリネットの響きの美しさをちゃんと出そうとしていると思います。ヘプリッヒはすばらしいと思います(18Cオケのソロにその片鱗が見られます)。でも、古楽器でも、アントニー・ペイのように、今ひとつ、古楽器の美しさを十分伝えないように思える人もいるので、結局人依存かもしれません・・・システムや方式じゃないと・・・モーツァルトのディベルティメントを、ウラッハ版・プリンツ版・ヘプリッヒ版と比べてみると、ウィーンクラリネットの変化と古楽器クラリネットのメンバーのがんばりを感じることができます(録音技術の差もあるかもしれません)。
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リガチャー談義
クラリネットオタクの好きな話の一つとしてリガチャーがあります。うまい人見てると、何使ってもうまいんで、もう関係ないなあと思ってしまいますが、やはりこの手の話ははまります。
非金属素材について
私は基本的に、非金属系のリガチャー(ロブナー・ジリオッティなど)が苦手です。糸巻きについては経験がないので、不明です。非金属素材に共通する特徴としては、吹いたときに高次の倍音が抑制されるような印象を受けます。それが、独特の柔らかさに繋がるときもあります。しかし、やっぱり倍音を抑制して柔らかさを出すというのは邪道ではないかと思ってしまうのです。もったいないと。私は楽器を鳴らすのが、上手じゃないほうなんで、基本的に非金属系のリガチャーを使うと音が沈んでしまいます。また、マウスピースはB40を使っているので、反応の悪いリガチャーを使うとボソボソという感じになります。かなり、組み合わせに依存すると思います。オーディオの感覚に近いです。ものすごく楽器を鳴らせる人は非金属系でもいいと思います。例えば、ジリオッティのリガチャーはジリオッティのような、とんでもなく楽器を鳴らせる人が吹くとちょうど良く鳴りを抑制してコントロールされた音になったのかもしれないなあ、と推測しています(本人使っているかどうかは知りません。あしからす)。ロブナーも数年前に試奏したときは、あまり印象が良くなかったです。海外のプロでロブナーらしきものを使っている人がいっぱいいますが(ナイディッヒetc)何で、あんなので吹けるのかなと思ってしまいます。弘法筆を選ばすなのか、特注なのか、不思議です。
ところが・・・何と、私はロブナーEDIIを使い始めてしまいました。詳細は以下で・・・
ウィンスローについて
私がちょっと前まで使っていたのは、ウィンスローという銘柄のものです。これは、とにかく見た目が目立つのが長所です。第一印象が強く、私というとあの変なリガチャーを使っている人ということになっていました。音は結構抜けます。マウスピースとの接点が少ないことが良いのだと思います。点で支えます。問題点は、リードがしっかりとまらんことです。ずれやすい。正確な位置が決まりにくい。オケの持ち替えがつらい。これはちょっと致命的な気がします。だから使っている人を見たことがないのだと思います。でも、あの見た目のゴツサは魅力です。良く覚えてもらえます。(音よりルックスとは言いませんが・・・)。私は一目見て試奏もせずに銀座のヤマハで買いました。今は売っていないようです。SAX用は売っているようです。 Jazzyな人が使うものかもしれません。数年後で反省して、試奏して比較してみました(ロブナー・ボナード・オペラ・ハリソンなどを比較)。ほぼ同等によさそうだったのが、ボナードのものしかなかったんですが、あまり変化なかったんで買うのはやめました。
ロブナーEDIIについて
長年愛用していたウィンスローから、ロブナーEDII(エディーダニエルスモデル)に乗り換えることにしました(2001.4.14)。ウィンスローは音は気に入っていたのですが、とにかくオケでは持ち替えがつらく、持ち替えが楽で、音もそこそこのリガチャーを探していました。クラ吹きMLで、ロブナーは抜けないという発言をしたら、エディーダニエルスモデルはそんなことはない、という指摘を受けて、一度試してみたいと思っていました。最近借用できる機会がありました。そしたら、非常に良い!さすがにハイトーンは、今ひとつ鳴り難さはありましたが、それ以外は問題なく、特にロブナーの最大の問題である低音の抜けが非常に改善されています。とても息が入る吹きやすいリガチャーでした。これに比べるとウィンスローはちょっとキンキンする感じです。同時に、BG・オプティマム・石森オリジナルなどを試しました。 BGはEDIIにやや近いが、でも、抜けない。オプティマムはEDIIの次に良かったが、ウィンスローのほうが、音は良いように思います(慣れかも)。石森オリジナルは、音は良く出ますが固いという印象がありました。「エディーダニエルスモデル」という名前はかなり恥ずかしいものがありますけどね・・・
ボナードはどれが良いのか?
ちなみにボナードについては、金&前止めの印象が一番良かったです。なぜか、金>銀、前>後、という評価でした(金が良い理由がわからん。見た目にごまかされているとしか思えない。でも良い気がするのです。)。この辺は人によって、いろいろあるみたいですね。ユーザで一番見るのは、銀&後止めですね。
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私の練習法
他の人があまりやっていない練習法を紹介します.
(1) 逆さに吹く
これはマウスピースをひっくり返して,リードのある側を自分と反対側にして吹くという練習(?)法です.調子の悪いときにやるとてきめんに効きます.調子の悪いときによくあるのが,上唇に力が入っていることです.リードを上側に持ってくると力を入れると絶対に音が出ません.しばらくその状態で吹いて元に戻すと,力が抜けてちょうど良くなります.これは,ダブルリップの練習法とほぼ同じ効果が得られますが,自分にはより効果が高いです.
(2) リップスラー
これはやっている人もいると思いますが,同じ指で出る音の間でリップスラーします.指を少し変えないと上の音の音程がおかしくなりますが,アンブッシャーだけで音を変える練習なので指はは変えないでやります(レジスターキーを押さないではさすがにできないので,それは押す).低音域のAの音の指あたりからできます.12度上とさらにその12度上(くらい)の音で上がって下がってします.上がるのはそれほど難しくありませんが,リップスラーで下げるのは少し難しいです.金管がやるように,上の音と下の音を上下します.アンブッシャーを強くするために有効です.
(3) ポルタメント
アンブッシャーがちゃんと決まらないときに,ポルタメントぎみに吹いて,アンブッシャーの正しい位置を探します.自分ではあまりしょっちゅうやっている自覚はないのだが,周りから見るとしょっちゅうやっているらしい.